2012年3月16日金曜日

キンカン、タンカン、ポンカン、デコポン

雨の中、タンカンの剪定をやっていたのだが、ちょっと降雨が激しいので中断して帰ってきた。私はポンカン園を借り受けたのだが、その1/3ほどは実はタンカンである。個人的に、タンカンはあまり好きではないのだが、混植されており分けることはできないので一緒に管理しているのである。

南薩地方は、カンキツ(柑橘類)の栽培が盛んなところである。カンキツの原産はインドや中国南部が多く南国的な果物であり、日本での適地は南西諸島、九州南部、四国、紀伊半島、伊豆半島といった暖地に限られる。だから、南薩のカンキツは地の利を生かした特産物といえよう。南さつま市にも「津貫みかん」「大浦ポンカン」といった地方ブランドが存在しているが、これらは正直、広く認知されているとは言えない。そもそも、一般的にはミカンとポンカンの味の違いを想起できる方が少数派だ。

私の住む南さつま市大浦町では、主に4種類のカンキツが栽培されている。地元の人間にとっては全く違うカンキツだが、外からは「ミカン類」と一緒くたにされ、その違いを敢えて説明されることも少ないと思うので、この機会にまとめてみたい。小さい方から並べる。

キンカン
旬は1月〜3月。ゴルフボールより小さい。皮ごと食べる。そのままでも美味しいが、飽きるので甘煮にして食べることが多い。私は、甘煮にしたキンカン汁を生姜湯で割って飲む「キンカンジンジャー」が好物で、このところ毎日飲んでいる。いつか商品化したいくらいである。

タンカン
旬は2月〜3月。テニスボールより少し小さい感じ。ポンカンとネーブルオレンジの自然交雑種。甘みが強く美味しいが、皮が剝きにくいという(私にとっての)致命的欠点がある。屋久島が産地として有名で、「世界遺産の島のタンカン」という殺し文句にはどこも勝てない気がする。

ポンカン
旬は12月〜1月。ちょうどテニスボールくらい。4種の中で唯一、お歳暮商戦に参加できるカンキツ。甘さと酸っぱさのバランスがよく、上品。また、独特の芳香があり加工にも適している。もちろんそのまま食べても美味しく、皮も剝きやすい。

デコポン
旬は3月〜5月。ソフトボールより大きく、果梗部のデコが特徴的。本当の品種名は「不知火(しらぬい)」で、デコポンはブランド名。非常に甘く、大玉で、ジューシー。良果は1個500円ほどもする高級カンキツである。

こうしてカンキツ4種類を並べてみると、その全てが全国的にはマイナーな存在であることに気づかされる。それは、弱みでもあるし強みでもある。一般的に食べる習慣がない果物を広く販売していくのは困難であるが、逆に言えば開拓されていない市場がまだ存在するということでもある。さらに、これらはマイナーとはいえオンリーワンの特産物ではなく、九州・四国に競争者がいるわけなので、マイナーの中でも特色を出していく必要もある。

これは、一介の零細農家(しかも初心者)の考えるべき問題ではないが、新参者ならばこそ着想できることもあると思うので、追って考えていきたい。

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