ポンカンの旬が到来した、のはよかったが、すごいスピードでヒヨドリ(鵯)に喰われ始めた。ヒヨドリとの収穫競争のスタートである。
本当に、やつらの食欲は半端ではない。すでに収穫量が30%以上減っていると思う。しかも、よく熟れた美味しい実から食べる。
ヒヨドリはグルメで、つついた実が美味しくないとほとんど食べずに残すが、美味しいと写真のように全部きれいに食べる。このように完食しているということは、このポンカンが美味しかったという証拠でもある。つまり、私のポンカン園は今ヒヨドリが大量に群がっているが、美味しい実がたくさんできたということでもあるわけだ。
ヒヨドリは主に日本にしかいない鳥だが、祖先はフルーツが多い熱帯の森にいたらしく、花の蜜や果物など甘いものが大好きである(昆虫などはあまり食べない。ちなみに葉物野菜も好き)。 ということで、果樹農家にとってはかなり重要な害鳥だ。先日、ポンカンはその本当の旬にはあまり出荷されないということを書いたが、その理由の一つには、1月下旬には大量のヒヨドリが飛来して、食害がひどいということもあるのだ。
というのも、ヒヨドリは留鳥(一年中いる鳥)だが、冬には北日本からたくさん渡ってくる。そのため、南薩のような暖地には、冬は非常にたくさんのヒヨドリが集まってしまう。ネットを掛けるといった対策をしている農家もいるが、露地ポンカンに限って言えば、なかなかそこまで手は掛けられないというのが実情だ。
ところで、このヒヨドリ、野鳥の中でも最も美味い部類らしく、狩猟をする人の間では好まれている鳥である。食べる方も、食べられる方もグルメというわけだ。特に、ミカン類を食べているヒヨドリは格別に美味いらしい。しかも、毛を毟るのが容易で、解体も簡単と聞く。害鳥対策も必要だが、こんなにたくさんいるので、ぜひ獲って食べてみたいものだ。狩猟免許が欲しくなってきた。
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