2012年1月10日火曜日

南さつま市における就農支援制度

私が最も興味があるのは、山林から利益を得る方法を考えることだが、それは収入の柱にするにはまだ余りに茫漠としているし、百姓ならぬ「百商」として様々なことに取り組みたいとも思っている。そして、南薩地域の産業の中心は農業なので、生活の柱をまずは農業に据えたいと思う。

これまで、農業経験はナシ。ゼロからの就農ということで、今まさに右も左もわからない状況で、周囲の親切な皆さんに教えてもらいながら検討しているところ。

皆さんからは、「様々な支援制度があるから、積極的に活用した方がよい」と言われたので、先日、南さつま市役所に行って各種制度を聞き、新規就農者が活用出来そうなものを下にまとめてみた(なお、県以下の制度については鹿児島県の新規就農支援施策一覧にまとまっている)。

【農林水産省】
青年就農給付金
(準備型)
・独立自営就農を目指す45歳未満の者。
・先進農家・農業法人等で研修を受ける者に年間150万円を最長2年支給。
・実施主体は都道府県。

(経営開始型)
・人・農地プランに位置づけられている45歳未満の独立・自営就農者。
・年間150万円を最長5年給付。

経営体育成支援事業−新規就業者補助事業
・農業用機械・施設等の取得を助成。
・取得価格の1/2(上限400万円)。
・対象は認定就農者(?)

【鹿児島県】
就農資金助成事業
・新規参入者の営農資金・生活資金を助成。
・1年以上3年未満の営農実績がある者。
・30万円を助成。

【南さつま市】
南さつま市農村農業人材育成確保事業(ファームサラリー制度)
・農家に受け入れてもらい農業を学ぶことを支援する制度。
・新規就農する者で、年間農業従事日数が150日以上、申請時に50歳以下。
・支給期間は1年(ただし研修を必要とする場合2年)
・支給月額:単身 15万円、夫婦 20万円
・(市、関係農協、受入農家の拠出金が資料ではよく分からず…)

南さつま市農業後継者自立支援事業
・①新規学卒者、②就農の日から2年以上従事し、概ね40歳以下。
・農地取得、機械購入、施設建設について、事業費の1/2以内、100万円を限度として補助。

<南さつま市農業公社>
☆農業担い手育成事業
・(社)南さつま市農業公社で栽培技術、経営研修、視察等を行う。
・単身10万円、夫婦15万円/月の研修手当が支給される。
・研修の作物は根深ネギとサツマイモ。
・研修期間は2年間。

おおざっぱに考えると、新規就農者支援には3種類あって、(1)研修への支援(2)機械・施設取得の支援(3)生活支援、となっている。

(1)研修への支援は、先輩農家の下などでの研修期間中の所得を確保するもので、農水省の事業の場合は年間150万円、市の事業では240万円(夫婦の場合)が支給される。

南さつま市農業公社で受ける研修は、どちらかというと研修の受け入れ先がない場合の選択肢という感じがする。もし、縁あって受入農家が見つかる場合は、そちらの方がいいのだろう。研修の作物も根深ネギとサツマイモということで限られているし。

(2)機械・施設取得の支援は、農業機械や施設(倉庫やハウスなど)の取得への助成を行うもので、農水省の事業の場合は上限400万円として1/2助成。市の事業では同じく1/2助成だが上限が100万円。なお、資料からは詳らかではないが、双方とも全くの新規では助成が受けられず、営農実績がないとダメなのかも知れない。

(3)生活支援は、県の事業だけで、30万円。これは、実質的な就農支援というよりは、どちらかというとご祝儀的な意味合いが強いと思う。ただ、何もせず30万円もらえるのは大きい。

これらの支援制度を活用しながら、早く独り立ち出来るように事業計画を練っていかなくてはならない。金額だけではなく受給条件も様々だし、自分の身の丈にあった制度をうまく活用していきたい。

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