古民家の掃除は大変である。
掃除というのはどんな家でもそれなりに大変だが、古民家へ移住したての掃除はかなり大変だ。
そもそも、何十年間も溜まった汚れを落とすのは骨が折れる。これは、普通の中古住宅にはないだろう。
そしてもう一つは、必ずしも汚れを落とすのが家にとっていいわけではない、ということだ。つまり、数十年を経た材のその風合いまで落としてしまっては味気ない。だから、例えば「激落ち君」のようなものを使って汚れを落としてしまうと、材の風合いが落ちてしまったりする。
古民家の掃除は、汚れを落とすのではなくて、家を美しくすることでなくてはならない。
そこで、掃除の中心はぞうきんでの水拭きになる。そして、ぞうきんは写真のようにボロボロになってしまう。この穴だらけのボロぞうきんは、まるで、現代美術の立体作品のようで、つい写真を撮ってしまった。
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