2013年3月14日木曜日

カタバミを食べる文化

庭のカタバミ(片喰)が満開である。

当然植えたものではなくて、勝手に生えてきたもの。地下茎で広がっていくので増殖力が強く、いわゆる難防除雑草。

しかしうちの庭の場合、別段何も栽培していないスペース(スモモの樹下)に生えているので特に駆除する必要もない。むしろきれいに花の絨毯ができて有り難いと思っている。

このカタバミ、花も葉も食べることができる草で、葉は噛むと酸っぱくてピリッとした刺激的な味がする。よく「レモンの様な」と形容されるが、風味としてはレモンというより香草のような感じである。使い方も香草と同じく、魚やサラダに合わせると美味いらしい。また、これを5〜10分煮出して砂糖を入れるとレモネードのような飲み物になるという。これはまだ試していないが、いずれやってみたいと思う。

カタバミはビタミンCが豊富だということからか、英語圏やインドでは「食べられる雑草」として認知されているらしく、検索するとけっこうレシピが出てくる。一方、日本ではこれが食べられる草である記述も少ないし、具体的なレシピとなるとほとんど見かけない。 それどころか、カタバミはシュウ酸(蓚酸)を多く含むので食べると体に悪い、などと書いてある。だが実際は、健康に影響するほど大量に食べる草ではないので、それが理由で食べないわけでもないような気がする。

ところでカタバミは五大紋の一つのモチーフでもある。それくらい身近な草であったのに、なぜ日本ではカタバミを食べる文化が発生しなかったのだろうか? 刺激的な香草は日本料理には好まれなかったから、というのがありそうなことだ。だがそうだとすると、家庭料理もかなり洋食化しているので、もしかするとカタバミが普通の食卓に上る日も近いのかもしれない(既にレストランなどでは香草として使っているところがあるようだが、どうやって調達しているのだろう?)。

2 件のコメント:

  1. 横山実習室2014年5月22日 10:11

    道草大好き、ついつい味を確かめる。 
    せり、よもぎ、げんのしょうこ、など薬草や食べられることで知られたもの以外は用心しながら、危険を感じながら、ほんのちょっとだけ味見する。
    かたばみは美味いと思ったので検索してこのページにたどりついた。

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    1. 横山実習室さん、コメントありがとうございます。野草を食べるのって面白いですよね。私は勇気がないので、知っているもの以外はなかなか口にしませんけど…。

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