2013年10月8日火曜日

南薩のポストカード「Nansatz Blue」できました

以前お知らせした南薩のポストカード「Nansatz Blue」5枚セットが完成して、「南薩の田舎暮らし」で販売を開始した。

たくさんの素晴らしい写真の中から5枚を選ぶ作業はとても悩ましいもので、正直未だに「あっちの方を入れた方がよかったかなあ」と思う部分もある。特に気になっているのは、いろいろ考えて選んだにも関わらず、なぜか構図が似たようなものが並んでしまったことである。うーん。

とはいうものの、結果的にこれらの5枚は、観光客向けのよそ行きの顔ではない、南さつま市の素顔が切り取られたものになったように思う。これらは最近行政が力を入れている「南さつま海道八景」のメジャーな風景ではないし、迫力のある絶景というわけでもないけれど、地元の方に「自分たちの風景」だと受け取ってもらえるよう願っている。

それぞれの写真はぜひ現物を見てもらうこととして、この機会に、この5枚の写真の解説をしておきたい(順不同)。

○『空色の越路浜』
越路浜は、大浦町の遠浅の海岸である。日本三大砂丘の一つである吹上浜の南端に位置するが、越路浜自体は吹上浜の一部ではない(と思う)。この越路浜の特徴は、非常に遠浅であることで、勾配が15,000の1程度(つまり、15キロ進んで1メートル下がる傾き)しかない。この遠浅の勾配を利用して戦中より大規模な干拓事業が進められ、大浦町は鹿児島県において最大の干拓地を有している。(撮影:愛甲 智)

○『実る金峰町』
金峰町は早期水稲「金峰コシヒカリ」の一大産地であり、その出荷は日本一早い。霊峰金峰山からの石清水に育まれたお米は美味である。金峰町からは、一面に広がる稲穂の海の中に笠沙のランドマークである野間岳が望める。ちなみに、金峰町だけでなく、南薩西部(加世田、大浦町、笠沙町)は早期水稲の産地である。(撮影:愛甲 智)

○『黄昏の後浜』
笠沙の野間岬の根元は、野間池という(実際には池ではなく)湾になっているが、この反対側を後浜といい、ここに立神と呼ばれている大岩がある。この大岩は東シナ海に面して荒波を受け止める存在で、地元の人によれば写真のように鏡のような凪ぎになるのは一年に数回しかないという。(撮影:愛甲 智)

○『野間岳と蕎麦の花』
南薩は早期水稲の産地であるため、水稲後の水田の後作として蕎麦の栽培が盛んである。 長野とか新潟のように、一面の蕎麦の花、とはいかないが、最近では蕎麦の戸別所得保障の制度的後押しもあり産地が形成されつつある。金峰町の「きんぽう木花館」ではそば打ち体験も出来る。(撮影:向江 新一)

○『瑠璃色の坊浦』
坊津町に、網代(あじろ)浜という美しい浜がある。ここは、陸続きではあるが道がないので瀬渡し船を使って行く、プライベート・ビーチのようなところで、その海の青さは本土よりむしろ沖縄に近い。写真は、網代浜を往復する渡し船と付近にある小さな赤い灯台。(撮影:愛甲 智)

今回シリーズ名を「Nansatz Blue」としているが、もし資金が回収できれば、第2弾も作りたいし、例えば「Nansatz Green」とか他の色でもポストカードを作ってみたい。それに「南薩」を銘打っているので、南さつま市だけでなく、枕崎市や南九州市、 日置市へも対象を拡大してもいきたいと思う。また、今回の製作には友人・愛甲くんの絶大な協力をもらったが、地元の人が撮り溜めた素敵な写真を発掘してポスト カードを作ってみたい気持ちもあるし、単にポストカードを作って売るのではなくて、ソーシャル・メディアを使って参加型の取り組みもできたら面白い。だが増刷はしない予定なので、ご関心のある方はぜひ早めにお買い求めいただきたい。ちなみに地元では、「大浦ふるさと館」と「笠沙恵比寿」に置いている(1枚100円、5枚セット450円)。

6 件のコメント:

  1. すばらしいです!買うにはどうすればいいのでしょうか?刷り込み先は?
    2段、3段もお願いします。

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  2. 先のコメント、振込先は?の間違いです。郵貯がありがたいのですが。

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    1. ようちんさん

      ありがとうございます! ご面倒で恐縮ですが、
      http://nansatsu.shop-pro.jp/
      からご注文いただきますようお願いします。振込先は、注文後メールにてお伝えしますが、残念ながら都市銀行です…。ご理解をお願いします!!

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  3. 本日、とあるところでお会いして写真を拝見しました。
    とても綺麗なPOST CARDでした。

    屋久島の話も興味深い話でした。

    また、お会いしたいと思いました。

    POST CARDありがとうございました。

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    1. Yasutaka Hatanoさん

      コメントありがとうございます。お会いになったのは、多分カメラマンの愛甲くんの方でしょうか(私は、最近屋久島の話をした記憶がないので)。しかしポストカードを気に入っていただいて嬉しいです。愛甲くん共々よろしくお願いします。

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  4. こんばんわ。ポストカード完成したのですね。以前記事を読んで、楽しみにしていました。
    今度、大浦ふるさと館を通りかかったら、のぞいてみます。

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