2015年10月9日金曜日

状態のよい廃校校舎が、利用されるのを待っています

今年の4月に閉校した南さつま市の久木野小学校。廃校になったその校舎が、新たなアイデアで活用されるのを待っている!

南さつま市は現在、この廃校の校舎について「地域と共存しながら、活力ある地域振興に資するような事業者等を募集」している。4月に廃校になってからまだ半年ほど、このようなスピード感で事業者募集がなされていることに敬意を表したい。

というのも、廃校校舎の利用・活用についてはどうしても後手の対応になりがちである。その最大の原因は所管が教育委員会であることで、ただでさえ合併や閉校に伴う事務処理に追われる中、別に急ぐ必要もない廃校利用の検討なんかは自然と後回しにされるからだ。

その検討も、地域住民の意向を聞いたり、「とりあえず公民館(地域住民の活動拠点施設という意味で)にしておきましょうか」みたいな暫定的な処置をしているうちに建物のメンテナンスが必要になってきたりして、結局活用できずに取り壊すしかなくなる、なんてことも多い。また学校の校舎の場合、文教施設整備補助金という国のお金を使って建設することから、教育に関係する施設以外に勝手に転用できないという規制もあった(最近緩和されて、この転用は随分簡単になった)。

そういう全体的な傾向を考えると、この旧・久木野小学校の校舎はかなり状態がいい!

今年の3月まで使っていたから当然だが普通に使う分には改装はいらないし、何より平成15年に大規模改修が行われていてキレイかつ耐震面も万全。この素晴らしい施設を何と無償貸与してもらえるという募集である!(ただし土地の貸付は有償だそうです)

このような条件のよい案件なので、ぜひ多くの積極的な事業者にご検討いただきたいと、他人事ながら願っている次第である。というのも、このことは市役所のWEBサイトでひっそりと告知されているだけで、こういう案件を探している都市部の事業者のアンテナに引っかからないのではないかと心配だ。

ちなみにあんまり(というかほとんど)知られていないが、文科省はこういう廃校の活用募集の情報をまとめているので、めざとい事業者はこういうのを逐次チェックして優良物件を探しているのかもしれないが…。

ところで、南さつま市の久志中学校の校舎も同様の提案を募集していて、こちらはちょっと校舎の状態が良くない(でも景観はこっちの方が勝れているかも)。閉校になったのも5年前のことだし、どうせ募集をするならもっと早くにすればよかったのに…、というのが実感だ。だがこういう経験があって、久木野小学校の場合はスピーディに提案募集に踏み切ったと思うので市政は前進しているとも思う。

とはいっても、極端に言えば募集するだけなら誰でもできる。この情報を本当に求めている人・事業者のところに届けるところまで含めて一連の仕事だろう。都市部で説明会を開いたり、その筋の人(廃校の利活用を進めている団体とかがあります)と顔を繋いだりするなど、今後の積極的な広報と働きかけを期待したいところである。

というわけで、このブログをご覧のみなさんも、「あの人、この校舎を使いたいと思うのでは?」という心当たりがありましたらぜひ情報をシェアして下さい。募集に期限は切られておりませんが、逆に言うと早い者勝ちみたいなのでご検討はお早めに!

【情報】
旧久木野小学校校舎活用の募集について 
旧久志中学校校舎活用の募集について

~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクト ←文部科学省がやってる廃校活用を進める取り組み

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