2012年8月22日水曜日

『万世歴史散策』を届けてもらいました。

南さつま市にある小さな街「万世(ばんせい)」、そこの歴史についての本が自費出版されたというニュースを見て、早速編著者の窪田 巧さんに電話してみた。記事に連絡先が書いてあったからだ。

本を買いたいというと、「もう手元にある分は全部売れちゃったんですよ」とのこと。「でも、鹿児島市内の大木建設設計事務所に販売を卸してるんですが在庫があったかも。連絡してみて下さい」と言われ、そこに電話するとあと2冊だけあるとのこと。取りに伺うと言うと、「自分は大浦出身だから、お盆に帰郷した時についでに持って行きますよ」と言う。世の中には親切な人がいたもんだ。

届けて頂いた際に話を伺うと、大木建設の方と窪田さんが(高校の?)同級生である関係で、鹿児島県内の販売を大木建設が担っているらしい。

早速読んでみると、歴史散策の書名が示すとおり興味の赴くままに、昔話や万世に縁ある事物の取材、地名の由来の推測などが並べられている。書きたいことを書いた、というような内容で、著者自身が「卒業文集の延長」と言うとおり、およそ一般読者のことは考えられていないが、万世出身の人などは涙を流して喜ぶような本だと思う。これぞ自費出版の正しいあり方だ。

私自身にとっても、なるほどと思わせるところが随所にあり、地域史の勉強のよい参考書になった。丁字屋、南薩鉄道、鮫島氏…などなど、個別のことについてはまた改めて気が向いた時に書きたいが、いろいろヒントを与えてもらったと思う。こういう地域の歴史本が、もっとたくさん出てほしいものだ。

それにしても、著者の窪田さん、全盲というのが凄い。奥さんはさぞかし献身的な協力をされたのだと思う。だが、ニュース記事では「妻と二人三脚で」と書いてあったが、本書にはまえがきにも編集後記にも、奥さんへの言及はない。女は黙って俺について来い的な、(でも実際は裏で奥さんが大活躍してる)典型的な鹿児島の夫婦なんだろうか…?

7 件のコメント:

  1. 万世出身の私としては、垂涎の本であるはず。
    大木建設設計に℡して問い合わせてみました。
    当然この時期ですもの、在庫は0だと。
    それでも、いろいろ問い合わせてみましょうとおっしゃっていただきました。
    もっと早くに風狂さんのブログに出会っていればねえ…
    残念です。

    返信削除
    返信
    1. ようちんさん

      コメントありがとうございます! 今検索してみましたら『万世歴史散策』は南さつま市立図書館に蔵書がありますね。図書館の相互貸借制度を使えば、日本全国のお近くの図書館から取り寄せができます(ただし送料がとても高い)ので、もし手に入らなかったら図書館の利用も検討してみてくださいね。それでもダメなら(たまに相互貸借をしない図書館がある)、私の蔵書をお貸ししますのでご安心を!

      削除
  2. 早速のお返事ありがとうございます。
    当方、東京にて図書館利用はちょっと無理でしょう。と言うより、蔵書にしたいと思っています。
    風狂さんにお願いしてもいいでしょうか。
    もし、古本屋にでも出ていたら確保しておいていただけませんでしょうか。
    誠に勝手を申して、本当に申し訳ありません。

    返信削除
  3. 度々で申し訳ありません。
    万世に住む友人に依頼いたしました。
    よって、風狂さんの手を煩わせずに済むかと思います。
    まるで10年来の友人のように気安く願い事をして、まったくあつかましいったらね。

    返信削除
    返信
    1. ようちんさん

      あつかましいお願い事大歓迎です! 私自身も馴れ馴れしいタイプなので全く気にしないでください。万世に住むお友達がどこかで発見されるといいですね。とはいえ、たぶんこれを買った人はそれなりに思い入れがある方ばかりと思いますから、簡単に手放すとは思えません。私も見つけたら確保したいと思います。

      削除
    2. おかげさまで大木建設様より、2冊確保できましたとお知らせ頂き喜んでいます。姉と私の分です。
      早速、確保依頼していた方々に感謝のご報告をしているところです。
      風狂様にも深謝いたしています。
      さあ、到着を待つのみです。楽しみ~っ!

      削除
    3. ようちんさん

      よかったですね! 私はなかなか見つからないんじゃないかと危惧していたんですが、杞憂だったようで何よりです。大木建設さんさすがですね。

      削除