2015年8月28日金曜日

大浦町の台風被害

台風15号、ものすごい台風だった。大浦町のランドマーク、丸山島公園のてっぺんにある展望台も全壊した。この展望台、予算の関係でもう再建されないのではないかと思う。

停電は、うちの場合は2日半続いた。全然停電しなかった地域もあるようだが大体は2日間くらい停電したようだ。2日もろうそく生活をしたのは初めてかもしれない。

このブログは大浦町出身者の方が多くご覧になっているようなので、ちょっと町内の被害状況を報告したいと思う(自分の被害については「南薩の田舎暮らし」の方で述べるつもりです)。テレビや新聞では大浦のような辺鄙なところの被害などは全く出ないと思うので。

※ただし、個人住宅の被害写真を載せると問題もありそうなので、それなりに公共性のある場所のみに限っています。

まず干拓から。

干拓の中心にある恋島コンクリートの工場、上の部分が傾いている。これを最初に見た時はかなり衝撃を受けたが、よく構造を見てみるとそこまで頑強なものではなかったようだ。でもコンクリートが一番必要な復興期に恋島コンクリートが稼働しないのはちょっと残念。

大浦干拓の防風林になってる松も、ところどころねじ切れたり折れたり。お米の収穫作業が終わっていたのがせめてもの救い。

 西福寺の瓦もちょっと崩れた。もちろん、個人住宅も瓦が飛んだ家は多数。

道路標識も倒れているのが何本か。(この写真の標識は看板がついているので折れやすそうだが、標識のみのものも折れていた。狭い街なのに標識が多すぎるからこの機会に減らしたらいいと思う)

この写真はわかりにくいが、これは石垣の上にあった竹林が根こそぎ倒れた様子。竹林が根っこごと倒れるなんて聞いたことがない。

次に、上山(かしたやま)に向かう。県道272号線で久志へ向かう峠の道。大浦では、今回の台風でここが一番大きな被害を受けていると思う。

県道沿いに植林された杉のかなり多くが風でなぎ倒されていた。

電柱も折れたり倒れたりしているものが多数。しかも電線にはかなりたくさんの木が掛かった状態。でも驚くべきことにこの状態で通電している。こんな状態でも電気を復旧してくれた九電には感謝!

山自体が崩れたような(山崩れがあったわけではない)、風が山を引き裂いていったような感じ。

今回の台風は、自然の木がたくさん倒れたりねじ切れたり折れたりしているということが印象的だ。自然の木は強いという印象があったが、これほどの強い風になると自然の木も抗うことが出来ないらしい。枕崎で最大瞬間風速45m/sとの報道があったが、ここはたぶん地形的な要因でそれより強い風が吹いたのではないか。60m/sくらいないとこんな被害にならないと思う。

かなりの大径木が根こそぎ倒伏している。切られているのは、道路を塞いでいたので切断して片付けたため。

大きな杉が、3本傾いていた。しかも電線に引っかかっている。この先にも集落はあるが、このあたりで先へ進むのが怖くなって引き返した。

山の木が倒れても経済的な被害としてはさほどではないが、これを片付けるという作業は大変になるので、たぶん放置されてこのまま山が荒れるのではないかと思う。

最後に、大木場のヤマンカン(山神)こと大山祇神社。

社殿(拝殿?)の裏手にある木々がバリバリ倒れてしまった。ここは元々鬱蒼とした森になっていたが、台風後は随分明るくなって雰囲気が変わった。ただ社殿への被害はないようである。

社殿の裏手へ近づいてみるとこんな感じ。かなり太い樟(くす)もあっけなく折れている。そんなに強い風が当たるところではないようなのに不思議だ。集落を守って身代わりに折れてしまったんじゃないかと思わされた。

ここにはかなり被害がひどいところだけ写真を載せたので、市街地の方がどうなっているか心配な人も多いと思う。だが意外と人家への被害は軽微で(瓦が飛ぶ程度は多いが)、けが人も僅かだそうである。

また、大浦町には、文字通り吹けば飛びそうな古くてぼろい家(失礼な表現とは思うが本当にそんな家がたくさんある)が多いのに、そうした古い家は意外と平気だった。これも不思議である。やはり昔の家は見た目よりずっと丈夫に作ってあるんだろうか。

不思議と言えば、大浦や笠沙、坊津(直接はまだ見ていません)はかなり大きな被害が出ているのに、加世田の市街地に行くと何事もなかったかのように被害がほとんど出ていないことである。この格差はなんなのか。

加世田には丈夫なしっかりした家が多いということもあるのかもしれないし、今回の台風は進路的に南に開けたところでの被害が大きいので加世田は被害が軽かったのかもしれない。でも同じような条件に思える金峰ではけっこう被害があるらしい(これも伝聞)。そういうことを考えると、麓(ふもと:鹿児島の言葉では、武士の集落があったところ、という意味です)は災害を受けにくいところが選ばれているのかもしれないと思った。

今回の台風は、野間池ではルース台風以来とか言われているようだし、大浦でもこんな大きな被害があるのは数十年ぶり、少なくとも20〜30年ぶりだそうだ。復興にはかなりのエネルギーが必要だろうし、丸山島公園の展望台みたいに、もう二度と再建されなさそうなものも多い。歴史的な出来事、というには大げさだが、その影響はしばらく残るだろう。

5 件のコメント:

  1. 被害の情報が見えて来ました。 窪さん有難う。 金峰・吹上も同様の状況らしいですね。 窪さんの農園は被害はなかったですか。

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    1. 上堂薗さん、うちの被害状況は「南薩の田舎暮らし ブログ」の方に書きましたのでよければご覧ください。金峰の方も心配です。

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  2. わがれんむい大浦の詳細をお報せ頂き、ありがとうございます。
    被害の大きさに心が痛みます。
    切ない限りです。

    椎の実拾いやヤッジロトウボウ等、幼い頃の毎日の遊び場だった山ん神どん裏山の惨状には、足がすくんだ・・・って思いです。
    数十年前に一抱え以上はあった筈の椎や樫は、今では二抱え以上には成っていたかと
    思いますが、こんなにきれいに薙ぎ倒されるなんて。

    大浦の惨状にも、遠くからこうやって、ただ見て眺めている事しか出来ません。
    といなもんの皆さんばかりなのに、どんなにか『とじんなか』事でしょう。

    頑張って、頑張ってくいやい!気張ってくいやい!・・・って、ただ祈る事しか出来ません。

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    1. つよしさん

      ヤマンカンの被害はつよしさんが気にされるんじゃないかと思ってました。奥まったところにあるのにこんなに木が倒れるなんて尋常じゃないですよね。でも人家への被害があまりなかったのがせめてもの救いでした。

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    2. 『集落を守って身代わりに折れてしまったんじゃないかと思わされた』
      何よっかい嬉しっかコメントやったど。
      絶対にそうやっがね!
      ずっとずう~っと昔から大木場ん衆(シ)の心の拠り所の山ん神どん。

      果樹園の整理にのさん事っでしょうが、頑張ってくいやいね!

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