南さつま市定住化促進検討委員会の第2回が開催された。
前回の議論に基づき、市役所の企画課の方が対象者(若者世代、子育て世代、高齢者世代)ごとの定住化促進施策案を作ってきてくれ、それに基づいて議論することとなった。
が、市役所の方も仰っていたとおり、その案がどうも平凡で他の自治体と変わりばえがなく、仮にその全てを実施してもあまり効果がないような感じだった。そこで以前ブログに書いたように「対象を起業家に絞ってはどうか?」という意見を表明したところ、ある程度賛同が得られたのか、委員からは「テーマ性を持って移住定住を勧めるべき」「南さつまの売りを明確にした施策が必要」といった意見が出されたが、事務局(市役所)の反応が悪い。
どうも、「中心となる施策はあるべきだが、まず全体的に移住定住促進のための施策群を検討してから、それをまとめて売り出せばよい」ということのようで、私がいうのもなんだが役所的な考え方で残念だ。
確かに、ここで「南さつまは海がきれいだから、ダイバーにターゲットを絞った施策を考えよう!」とすると、「なんで山じゃないのか?」とかいろいろ異論は出てくる。あまりにも異論が出るような絞り方はしない方がいいのは当たり前だ。だが、他の自治体もやっているような施策ばかりでは、効果がないのも自明であり、異論もないが効果がないのでは税金の無駄遣いになる。
そもそも「南さつまの売りを明確にした施策を」という当然の意見に対しても、市役所においては「南さつま市の売り」がなんなのか明確ではないようだ。加世田時代は「砂丘と自転車の街」というキャッチコピーがあったようだが、合併して南さつま市になってこれが使えなくなり、どうも「南さつま市の売り」はまだ真面目に検討されていないように見える。
金峰山と米どころの神話の里「金峰」、広い平野と武家屋敷が残る中心地「加世田」、亀ヶ丘からの眺望と干拓の「大浦」、素晴らしい海と絶景の「笠沙」、歴史ある港町「坊津」。それぞれの良さや特色はあるが、「南さつま」全体として見た時、どのような魅力があるのか未だ明確でない。
役所的にまとめれば、各地域に配慮した無難なキャッチコピーはできるのだろうが、それでは面白くない。「これなら南さつま市が日本一」というような売り込み方をしてもらいたいと思う。そして、これは市の広報全ての話ではなくて、「移住・定住希望者に何を売り込むか」という話なのだから、過度に各地域・産業に配慮したものである必要はないと思う。
鹿児島に移住してきて笠沙に海来館をオープンさせた委員のI氏が「ワクワクするような施策を!」と言っていたが、まさにその通りで、住民がワクワクしないような施策であれば、部外者がワクワクするわけはなく、移住など進むはずがないと思うのである。無難にまとめるのではなく、「何か新しいことが始まるぞ」という期待感を持てるような方向になってもらいたい。
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