先日迎えた誕生日で家内(と長女)が作ってくれたのはかぼちゃのケーキだった。
中にもフルーツ等は入っておらず、かぼちゃペーストが塗ってある。まさにかぼちゃづくし。たぶん、こんな(無骨な?)ケーキはなかなかないだろう。
うちのかぼちゃはもの凄く美味いというわけではないが、一応「加世田かぼちゃ」の末席を汚している存在であり、こうしてお菓子などを作るのには適している。また、どうしてかは分からないが、かぼちゃは油脂との相性がよく、ホイップクリームと一緒に食べるのは最高だ。ホイップクリームとかぼちゃというコンボには未だ開拓されていない大きな可能性がありそうだ。
さて、今年初めて先輩農家Kさんの支援を得てビニールハウスでかぼちゃを栽培してみたわけだが、この機会にその反省をしておきたいと思う。
第1に、二番果まで採ることができないかと芯止めをしなかったが(※)、やはり管理スペースが狭く、また樹勢維持も難しかったのでこの試みは失敗に終わった。何事もやってみなくてはわからないので、勉強にはなったが、無理せず一ツルに一果でよかったと思う。
第2に、追肥が足りなかった。ちょうど一番果が着く頃にやたらと樹勢がよかったので、もう少し抑え気味な方がいいくらいではないかと思って油断していたが、終盤にはかなり弱った。かぼちゃの場合、細く長く肥効が続くような管理をすべきで、ケチらずにこまめに液肥などを使用した方がよかった。
第3に、とはいうものの、ほぼ想定通りの収穫があったのはよかった。やや小さめな玉が多いような気もしたが、出荷できないような規格外の小玉は少なかった。
収穫されたかぼちゃはほぼ全量を農協に出荷し、2kg±100gの秀品だけを確保して「南薩の田舎暮らし」での販売に向けた。1個1200円ということで、かぼちゃとしては高額だが、農協への卸価格から計算すると生産農家ですら1個1000円以上で売らないと利益が出ない。ということは、(実見したことはないが)実際の小売りでもこの程度の価格で売っていると思われるので、ほぼ市場価格のはずである。
だが正直、この価格で買ってくれる人がいるのだろうか? と心配だったが、今日、なんと宮崎の都城から人が来て、「おたくのかぼちゃをうちのインターネットショッピングモールで販売しませんか」という話を持ってきた。話をよく聞いてみるとシステム利用料の負担が通年で生じるのでお断りしたが、よくぞこんな零細企業のネットショップを見つけてわざわざ都城から足を運んだものだと感心した。
ここは日本の端っこなので、かなり特徴的なものを作っていかなくてはインターネット販売で利益を出していくのは難しい。そういう観点からは、やたら大きくて扱いにくく、ギフトにもならない「高級かぼちゃ」という、残念感がある難しい商材は逆に将来性があると見ている。というのも、大手は誰もこれで利益を出していこうとは思わないだろうから。
※ 「加世田のかぼちゃ」では基本的には一ツルに一つのかぼちゃを着けるので、かぼちゃの実が着いたらツルの先を折り取ってそれ以上ツルが伸びないようにする。今回その作業をせずにツルを伸ばしてみたが、当然ながらツルが伸びるためには栄養が必要になるので、それで後半の樹勢が落ちたのだと思う。
お誕生日おめでとうございます。家族での手づくりケーキでのお祝い良いですね~!美味しそうですし…!!
返信削除カボチャのお菓子も興味深いです。ホイップとあうんですね。たしかにアイスクリームをとかもありそう。名物や銘菓が産まれるといいですよねぇ。。。
カボチャそのものも良いけど、お菓子やアイスクリームは女子にはうれしいですよねd(^_^o)
さとちゃんさん、ありがとうございます!
削除かぼちゃとホイップは鉄板ですよ! スライスしてオーブンで焼いたかぼちゃにホイップを添えれば、それだけで上等なスイーツです。
実は、今日は家内の誕生日で、かぼちゃのタルトが作られたのですが、これはちょっと、うーん、失敗だったかも? タルトの生地はプロ級だったんですけど、かぼちゃペーストにもう一工夫必要でしたね…。いろいろ試行錯誤中です!