先輩農家Kさんにトラクターをお借りしようとしたところ、「せっかくだから、耕耘機でやってみない!?」という提案をいただいた。
ちょうど、耕耘機も使ってみたいなと思っていたところだったので、喜んでこの提案に飛びついたのだが、その耕耘機が凄かった。
それは、30〜40年前くらいのもので、今では数年に一度使うか使わないかという、倉庫の奥に眠っていた逸品。(電動の)スターターがないので、クランクを使い手動でエンジンを回転させ、その勢いで始動するというエンジンのかけ方がなんとも無骨でかっこいい。
Kさんの指導を受けながら耕耘してみると、おそらく今の機械に比べ操作が面倒だったり、使い心地が大味だったりということはあるのだろうが、普通に耕せる。また、トラクターと比べると効率は格段に落ちるのは確かだが、耕耘しながら土の状態をつぶさに感じることもできるし、小回りは圧倒的にきくわけで、これはこれで便利だ。
それにしても、ややガタが来ているとはいえ古い機械が普通に使えるのが凄い。この耕耘機はすでにアンティークの領域に入っている風格があったが、まだ当分は現役を続けられそうだ。その理由は、機械オタクを自認(?)するKさんの整備がちゃんとしていることが大きいだろうが、今の農機のような電気制御を使っていないことも一因と思う。機械制御はなかなかダメにならないが、電気制御はけっこう寿命が短い(だから、今の農機は
30年も寿命がないかもしれない)。
私は機械好きな方だが、高性能機械よりも、どちらかというと機構が単純で原理の明快なこういう昔の機械に惹かれる。それに、自分のやりたい農業の方向性を考えても、こういうローテク農機こそ導入すべきなのかもしれないと思った。
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