2012年6月1日金曜日

南薩一のパティスリー「菓子工房 だるまや」

家内の誕生日ということで、日本最南端の終着駅・枕崎駅の近くにある「菓子工房 だるまや」に行った。

「だるまや」は本格的フランス菓子店。2階には優雅な雰囲気の、広いイートインスペースもある。ここはイートインなどという安っぽい名前は使うべきでなく、フランス風に「Salon de the(サロン・ド・テ=茶館)」と言いたくなるほどの空間だ。

ショーケースに並ぶケーキも非常に美しく、見ただけで美味しいことが分かる。お店の方に「一番人気は?」と聞くと、シュー・ア・ラ・クレーム(シュークリーム)とのこと。これを買うために遠方からわざわざ訪れる客もいるという。

実は私、あまりシュークリームが好きではない。コッテリとしたクリームが大量に入っているお菓子なので、胃がもたれたり、単調な味に飽きたりする。繊細なものが多いフランス菓子の中で、アメリカ風の大味さがある無粋な菓子だと思っている。

しかしこのシュー・ア・ラ・クレーム、まさに極上のおいしさである。クリームはコッテリというよりはさっぱりとしていて、たっぷりと入っているが最後まで爽やかに食べられる。もちろん皮の部分はサクッとした食感で、廉価品によくあるべたべたした感じは微塵もない。しかも1個200円。これは遠方からわざわざ買いに来るのも納得である。

家内と娘が頼んだケーキもちょっと味見させてもらったが、長い修行の果てにしか出せない(と思われる)複雑で深い味わいのおいしさだった。

東京でも、こんなに美味しい洋菓子店はそんなに多くはないと思うし、ましてやこの田舎には場違いなほどの素敵なイートインスペースもあるわけで、この店に来るためだけに枕崎に来ても損はないと思う。こちらに移住してきてからそんなに洋菓子店に行ったわけではいのだが、おそらく、ここは南薩一のパティスリーだろう。

【参考】
なぜか北海道の会社が「だるまや」のお菓子を通販している(しかし、一番人気のシュー・ア・ラ・クレームは売っていない!)。だるまやさん自体の紹介も丁寧で、どうしてこの本格的なフランス菓子店が枕崎にあるのか、ということも分かる。
 「どーげん > 菓子工房だるまや

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