南さつま市金峰町の大坂(だいざか)で、電気水道ガスを契約しない(ある意味)最先端の暮らし、を送っている友人テンダーさんが、どえらいプロジェクトを立ち上げた。
廃校になった大坂小学校の校舎をまるまる借り切って、これを「ファブラボ」にしてしまおうという壮大な構想である。
「ファブラボ」というのは、ものすごく簡単に言うと「みんなが使える工作室」のことだ。大坂小学校を巨大な工作室に見立てて、ここをみんなでいろいろ作れる場所にしてしまおうというワケである。売り文句は「家も作れる日本最大のファブラボ」!
ここだけの話、実は私も大浦町にファブラボを作ったら面白いんじゃないかと以前思ったことがある。というのは、ちょっとした工作をしてみるとすぐに分かるが、何か作ろうと思ったらまず重要なのは道具である。そして、その道具を揃えるのにはけっこうお金がかかる。毎度使う道具だったら買いそろえるのもやぶさかではないが、1年に1度くらいしか使わない径のスパナなんかを揃えておくのは(お金と)勇気がいる。でもそういうのを、何人かで共同購入すれば負担も少ないし、無駄も省ける。農業をやっているとちょっとした工作機械が必要になることが多いから、農家の多い大浦では「農家用の」ファブラボがあったら面白いんじゃないかと思ったのだ。
その考えは、結局実現しようという具体的な動きまでには至らなかったが、その考えを何倍も大きく深くした構想を、このたびテンダーさんがぶち上げてくれた。
具体的にどんな施設にしたいのか、というのはテンダーさん自身の書いている説明を読んで頂くとして、これは単なるDIYセンターじゃないというのは強調しておきたい。DIYというより、物事をイチから作り出すことを通じて、社会の仕組みまで見直してみよう、いっそのこと、新しい社会の仕組みまでここからつくってみよう! みたいなところまで到達するのが目標(なんじゃないかと私は思っている)だ。
私は、そこまで大それたことまでには考えが及ばないごく普通の人間だが、そんな私でも期待していることは、こういう施設があることで、自分の手で新たな価値を作り出す人たちが南さつまに集まってくるんじゃないか、ということ!
今の南さつま市民が「自分の手で新たな価値を作り出す人」じゃないかというとそんなことはない。農業をしていたら「日々之DIY」みたいなもので、コンクリも打てば溶接もする、水道工事もしちゃうという人は稀ではない。 でもそれに、もっと違う観点や技術や生き方を身につけている人が加わったら、もっと面白いものが生みだされるんではなかろうか。いや、絶対そうなるはずだ。そう考えただけでワクワクものである。
この舞台となる大坂、というところを知らない人のために付け加えておくと、霊峰・金峰山の裾野にあたる地区で、南さつま市の中では端っこの辺鄙な山の中だが、鹿児島市には一番近い地区である。ここに日本最大級のファブラボが実現したら、南さつま市のみならず鹿児島市の人たちにもかなり利用してもらえることは間違いない。
で、この壮大な構想に必要な資金であるが、現在テンダーさんが「クラウドファンディング」を展開しているところである。「クラウドファンディング」とは要するにインターネットを通じたカンパのこと。このカンパの〆切が2月27日。目標金額は250万円! このどえらいプロジェクトにかかる金額としては破格に安いが、これでも南さつま市始まって以来の巨大クラウドファンディング案件であろう。
というわけで、私も早速このカンパに協力した(「パトロンになる」というらしい。)ところである。テンダーさんは私よりもずっと人脈も知名度もあるので、ここで私がお知らせしてもあまり意味はなさそうだが、今のペースではカンパが集まっても目標達成が難しそうという感じがするので、これをお読みのみなさん、ぜひ彼にご協力をよろしくお願いいたします! ちなみに私は2万円しました!
↓クラウドファンディングへのご協力はこちらから(3000円〜です)
鹿児島の廃校に、家も作れる日本最大のファブラボ「ダイナミックラボ」を作る!(Campfire)
※カンパのお礼としていろんなメニューが準備されているのでそれにも注目。
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