11月19日(土)に、マルヤガーデンズで講演します。以前もちょっと紹介した「Tech Garden Salon」というイベントで。
演題は、「田舎工学序説」と名付けた。この「序説」というのは便利な言葉で、まだ定まっていない学問分野について述べる時に使う(ことが多い)。「序説」とついていれば割合なんでも盛り込めるというわけだ。
ちなみにこのチラシは、鹿児島を代表するイラストレーターである大寺聡さんに作ってもらったもの。鹿児島マラソンのデザインとかしている人である。
このチラシのウラ面から講演のテーマ説明を抜き出してみると、
みなさんは「田舎工学」と聞いたらどんな学問だと思うでしょうか? 実は、こんな学問はまだ存在していないのです。なぜならこれまで「田舎」は作っていくものではなく、既にあるものだったからです。しかし、近年非常に「田舎」への関心が高まっています。しかも、自分の故郷へ帰るのではなく、新天地を求める人が「田舎」へ向かってきています。自分なりの「田舎」を作っていくことを目指して。という内容を予定している。
では、どうしたら自分なりの「田舎」が作れるのでしょうか? それには、都市工学とも、従来の農村工学とも違う視点が必要になるでしょう。つまり、行政が中心になって行う上からのインフラ整備ではなく、個人の力で荒野を切り拓いていく草の根の動きが中心になってくるのではないでしょうか。自分自身が楽しく住める「田舎」を作るため、みなさんと一緒に「田舎工学」を考えてみたいと思います。
こういう講演というのは、本来は実績を挙げた人や深く研究している人がやるべきであって、何の実績もない、ただ田舎暮らしをしているだけ(しかも苦労しながら)の私が話してどれだけの価値ある講演になるか実際自分でも疑問である。地域作りには各地で意欲的な取組があり、そういうところの優れたリーダーに来て話してもらった方がよほど面白いのは間違いない。
ただ、これまでそういう「優れたリーダー」の話を農業や地域づくりの研修などで聞いてきたが、結局は「ああ、こういうリーダーがいたからできたことなんだな」という感想を持ってしまうことが多かった。行動力とセンスがあり、人柄もよいリーダーがいれば、どんなプロジェクトでも成功するのは当たり前である。でも普通の田舎にはそういうリーダーはいない。そういう意味では、各地の意欲的な取組はいかにも参考になりそうでいて、実際には真似できないことは多い。
というわけで、普通の人が普通にやれる範囲のことで、田舎をどうやって面白くしていくか、という観点から話ができたら、私みたいな人間が講演する意味もあるかもしれない。そんな話がちゃんと出来るかはまだ不透明だが、だんだん内容が頭の中で固まってきたところである。
主催者の同窓会支部長には「ブログでお知らせしたら15人くらいは来ると思います」と言っておいた。そんなわけで、「南薩日乗」の読者の皆様、ご来場をお待ちしております。
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