2014年8月28日木曜日

米作りにバーチャルでも参画してもらえる妙案はありませんか?

こちらに来てから3回目の米作りが終わって、なんだか、稲という植物がどういう風に生長していくかがなんとなく分かってきた。

作ったお米はどうしていたかというと、自家消費と余った分を農協に出荷する以外はごく限られた人にしか販売していなかった(そもそも売り先もない)。米作りはあくまで「田舎モノの嗜み」としてやっているだけで商売にするつもりはなかったし、水田を広げていくつもりは今でもない。

でも同じ手間をかけるなら、ただ嗜みとして作るだけでなく、もう少し楽しく作りたい気持ちがある。それに自家消費としての米作りは赤字で、どこかから買った方が安上がりだ。せっかく無農薬・無化学肥料で作っているのでJAに出荷するのももったいない。

そこで少し考えたのだが、来年は田んぼオーナー制みたいなのをやってみたいと思う。といっても、いわゆる田んぼオーナー制は、一区画のオーナーとなり、農作業に従事し、収穫は全てもらい受ける(オーナーだから当たり前)というものだが、この南薩の僻地に田植えや収穫に来ていただくのは大変だし、こちらの対応も難しいので、それはできない。

できそうなのは、日々の作業を事細かに記録して、ニューズレター風に報告することくらいだろう。でもそういうのが、実はこれまでの田んぼオーナー制では十分でなかった部分だと思う。「順調に育っています!」とか「稲穂が色づいてきました」とかいう情報発信はあっても、畦草払いをどれくらいしているのかとか、植え付け前の田起こしや代掻きの様子から情報発信するというのはなかなかないのではないか。

というか、こういう地味な作業を行う時にいちいち写真を撮って報告するというのはものすごく手間だから、やろうと思っても難しいのが実際だ。でもだからこそ、そういう情報をマメに提供するのは意味があるかもしれない。

だが、日々の具体的な作業がわかっても、別にお米の味が変わるわけではないので、ただ栽培記録が届くだけだとものたりない感じがする。それは定植前に予約受付を行うお米の予約販売にすぎないような気もする。オーナーではないにしても、どこかで「自分のためのお米」が育てられている感じがないと、栽培記録はただの水稲栽培のお勉強になってしまう。つまり、人と田んぼの接点が情報以外で何もないなら、それは単にものすごく詳細な栽培記録つきのお米を販売することと変わらない。

だからこそ田んぼオーナー制では、ただ田んぼを所有するだけでなく、田植えや収穫作業を手伝うというのが基本形になっているのだろう。でも私の場合は、そうした対応をするのは難しいし、そもそも田んぼを本格的にやっているわけでもないので仮に対応できたとしても違和感がある。

私が田んぼでやれたらいいなあと思うのは、「田舎から届くお米」みたいなものを田舎を持たない人に提供する活動である。それを単純化すると、個人向け契約栽培米ということになるが、契約栽培ということより、もう少しコミュニケーション(双方向性)が欲しい。うーん。

と、くだくだしく書いてきたが、要は私の米づくりに、バーチャルでいいから誰か参画してもらえたら楽しい(あと売り先もできる)ということなのである。それを実現する妙案が思い浮かばないので、もしグッドアイデアをお持ちの方はコッソリ教えていただければ幸いです。

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