2016年1月6日水曜日

恭賀新年

明けましておめでとうございます。

(フライングして普通の記事を昨日書いてしまいましたが)

こちらに移住してきてから4年、そろそろ生活や仕事の基盤ができあがり、暮らしが安定してこなくてはいけない時である。でも今のところまだ基盤づくりすらまだ十分に出来ていない。

昨年の大きな目標は、「ちゃんと収入があるように」やっていきたい、ということだったが、それが達成できなかったのが心苦しい。といっても途中まではそれなりに出来ていたと思う。でも8月に台風直撃を受けて三歩進んで二歩下がる状態になり、様々なことがうまくいかなかった半年だった。柑橘が豊作だったので一昨年よりはマシだと思うが多分去年の所得も100万円未満だろう(ちなみに一昨年は70万円だった)。

年間の所得が100万円未満で、家族4人がどうやって暮らしているのだろうと私自身思う。メディアでは「年収300万円未満の低所得者が…」といった言葉が聞かれるように、年収が200万円台だと多くのことがままならない生活になる。100万円台になると収入のほとんどが必要経費に消えて、裁量的に使えるお金がなくなる。ましてや100万円未満では、現実的に生活ができない。

でも、救いがあるとすれば農村で生活していることで、お金がないと万事どうしようもない都会と違って、田舎でやっていればお金がないなりになんとか暮らしていけるのが不思議である。もちろん貯金も取り崩しながらであるが…。しかし今年は「青年就農給付金」という農業の補助金も遂に支給が終わってしまうので、油断していると本当に生活が破綻する危険がある。

というわけで、今年の目標も引き続き「ちゃんと収入がある農業を実践する」ということにしたい(低レベルな目標ですいません)。具体的には、(1)栽培している植物の管理をしっかり行う、(2)作付面積を増やす、(3)個人販売に力を入れる、の3点である。

とはいっても、目先の収入のことだけを考えていたら面白くないので、収入とは直結しないが、(4)農業の理論的な勉強をする、(5)小菜園でいろいろな野菜を作って物産館に出荷し、野菜作りの経験を積む、(6)耕作放棄地を開墾して果樹類を植える、というようなことにも引き続き取り組んでいこうと思う。

それから、ようやく植物を育てるということのリズム感が摑めてきたので、今年は(7)ハーブの栽培、に取り組んでみたいと思う。以前ちょっとだけつくってみたら、意外と難しくて挫折したので、改めて勉強するつもりでやってみたい。ハーブも全然儲からないと言われているが、経費くらいは出るようにやってみるつもりである。

農業以外の面では、去年は地域情報の発信みたいなことがあまりできなかったので、今年はブログで地域情報(風景や文化や歴史)についてもうちょっと情報発信をしてみたい。需要があるかどうかはともかく、ちゃんと地域のことについて知るということが生活の基本だと思うので、自分のために調べて書いていくつもりだ。

また、今年は本にまつわる何か(イベント?)もやってみたいと思っている。読書メモブログも少しだけリニューアルしたので、本と自分の関わり方も少し変わっていきそうな予感がする。今はしまいっぱなしになっている本たちも、ちゃんとしかるべき本棚に陳列できるように準備をしていこう。

もちろん、「海の見える美術館で珈琲を飲む会」「公民館 de 夜カフェ」みたいなイベントも引き続きやっていきたい。収入には直結しなくても、楽しいことに前向きに取り組むことが結果的によい展開を生むのではないかと思うし、そもそも楽しくなかったら移住してきた意味もない。あんまり「楽しいこと」に軸足を置きすぎると収入の方が疎かになるのでそこはシビアにバランスを取りつつ、今年一年も笑って暮らせるようにしていきたいものである。

というわけで、今年もよろしくお願いいたします。

5 件のコメント:

  1. だいぶ過ぎましたが明けましておめでとうございます(^o^)
    去年偶然こちらのブログを知った者です!
    宜しくお願いしますm(__)m
    農家の現実は本当に厳しいですね(-.-)
    詳しく現状は知らないのですが、日本の米農家は兼業農家で専業で米農家として経済的に成り立っているのはごくわずかしか存在していないとテレビで拝見して驚きましたが、これからの農業と食の安全が心配です。スーパーで見る加工品の野菜に限らず中国産だらけ!安い中国産との価格勝負にさらされ国産品の市場は奪われ小さくなってる感じがします。生の野菜や果物もこれからTPPなどで厳しい競争になるんじゃないかと危惧します。後、国民の格差によって生じている所得の低い人の多さは異常。国産の食品を買いたくても安い外国産を選択せざろえない人々の状況を変えない限り、付加価値のある良品を作っても購入出来る人々の全体数が増えないので厳しいと感じてしまう。まずこの低所得問題を解決したら大分消費動向も変わると思うのですが。
    御自身で値段設定する難しさも共感しました。
    手間暇掛けて作っても労働に見合った対価が得られなければ本当に辛い事と思います。
    何か良い解決策はないものですかね・・・
    積ん読は面白い視点だなと笑ってしまいました。自分は購入して満足してしまう駄目な癖があるので積読の発想は前向きに捉えようと思えました。後、地域活性化問題もその通りだなと感じました。自主性は大事ですよね。ただ日本人の無関心が起こしている様々な社会問題を考えると自主性に任せると不安が残ります。当事者意識で考えて行動する習慣みたいな事を植え付けないと地域レベルだけじゃなく、国や政治など全体が修復不能まで陥るんじゃないかなと感じます。
    長々となりましたが、大きな天災に合わずに豊作となる事を願うばかりです。
    風狂さんらしく頑張って下さい(^o^)/
    様々な挑戦の取り組みを楽しみにしております。

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    1. たくさんのコメントありがとうございます! 記事をいろいろ読んでいただけて光栄です。

      農家の現実、厳しいですね。本当に。でも首都近郊農業なんかはずいぶん様子が違うと思います。ここは、日本の端っこのド田舎ですから…。こういう僻地では農林水産業以外の産業は難しいですが、農林水産業も輸送コストの問題でやっぱり厳しいという…。
      国民全体の所得向上が結局は農業含めさまざまな産業を支えることになることは間違いないですね!
      (昔、こういう記事も書きました→ http://inakaseikatsu.blogspot.jp/2014/12/blog-post_13.html )
      一方、中国産野菜の問題なんかは、私は食の安全なんかは次第にクリアしていくことになると思いますが、価格競争は先行き不明です。彼の地の農業がどんな様子なのか分かりませんし…。野菜や果樹はともかく、穀物については日本はかなりハンデがあるので穀物耕作は難しくなっていくような気がします。国産米が高級品になる日は近いかもしれません(でも、安い米が外国から入ってくるとすれば低所得者にとっては有り難い話ですけど)。
      積ん読の記事なんかにも反応していただけて嬉しいです。今年も楽しみながらいろいろと取り組んでいきたいと思います。応援ありがとうございます!

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  2. コメントありがとうございます!中国産だから一概に悪いとは思っていません。検閲でそれなりの厳しい基準をクリアーして一応世に出回っていると思いますので、むしろ安全だと言う専門家もいますね。
    ただ、この安い農作物に日本の生産者が同じ土俵で戦えるかという話になると難しく思えてなりません。日本の生産者は海外の富裕層向けに輸出したら良いと論じる人もいますが、そんな甘い話じゃないと思います。低所得者は安い外国産を食べてろと言われれば、そこまでの話で終わるのですが、そんな社会構造になる事が生産者も消費者も良い事なのでしょうか?と思ってしまいます。
    後、水耕栽培ってどうなんですかね?水耕栽培で育った野菜は普通の一般の野菜より早く傷むらしく人体への影響は未知数みたいです。
    本当に農業は尊い大事なお仕事だと思います。
    一般の人はなかなか日常に土を触る機会もありませんので自然の恵みに感謝の気持ちを持ったり、生産者の努力や苦労に思いをはせたりする心を育む機会が失われてしまいます。現実、自分がそのような心身がマヒした状態なので、このような生産者さんの日常のブログを通してですが、自分自身に問いかけを見つめ直す感覚で読ませて頂いてます。
    今、特に問題となっている農業、保育、介護、教育など社会の基板となる大事なお仕事に従事されている方々が全うな対価を得て安心して働ける社会になって欲しいですね。

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    1. 水耕栽培ってどうなんでしょうね? 人体への影響等、私もよくわかりません。たぶん、体に悪いとかいうことはないと思いますが、あんまり作物を管理しすぎることは、長期的に見たらよくないのかなと思っています。自然に任せていたらうまくいくことを、わざわざコストをかけて実現しなくてはならない羽目になりそうな…。
      私の農業は全然「平均的な農家」のそれではありませんが(まだ5年目だから)、それなりに農業のリアルがあるはずなので、農業についてももっと発信していかないといけないですね。
      ご声援に感謝です!!

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    2. 同じ野菜でも土から育てた物と水耕栽培で育てた物は水耕栽培で育てた物は傷みが早く腐るらしいのです。私も良く分からないですが、栄養のある液体につけてLEDの光だけで育てる栽培みたいです。育つスピードも凄く速く室内で栽培するので自然災害のリスクもなく、設備投資も低く抑えられて最近流行っているみたいです。間違っていたらすいません(-.-)
      このような作物が安価でスーパーに並ぶのも遠くないようです。この水耕栽培で育てた作物に権威のある医師が警鐘を鳴らしていました。
      収穫の時期という事ですので体調を崩さないよう頑張って下さい!
      天候に恵まれると良いですね(^o^)/

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