新聞にも出たが、同じ集落の大いなる先輩である窪 俊夫おじさんが先日不慮の事故で亡くなった。
農業の傍ら、教育委員長や森林組合長といった要職を歴任され、勲五等瑞宝章まで受章していたが、全く尊大な感じはなく、誰に対しても気さくな方だった。
それに経歴もさることながら、90歳を超えても未来へ向けた夢を描いているようなところがあって、しかもただ夢を描くだけでなく、老齢にしてそれを少しでも実現しようとする行動力があった。その生きる姿勢にはいつも頭が下がるような思いがしていたところである。
実は昨年、俊夫おじさんに「これまでの人生の話を聞かせてください」と頼んで話を聞かせてもらい、それを筆記して「聞き書きによる自分史」を作ろうと企てていた。しかしこの突然の訃報に接し、あえなくその計画は頓挫した。もちろん、話を聞く時間は作ろうと思えば作れたはずだ。私に少し積極性が足りなかった。でも俊夫おじさんも90歳を超えてもまだまだお元気だし、急ぐこともないだろう、と思っていたのだ。
だから、作りかけの「自分史」は中途半端なところで唐突に打ち切られることになった。本当に残念なことで、生前もっと話を聞いておけばよかったという後悔に堪えない。
しかし作りかけの部分は、既に公表は差し支えないということで確認してもらっていたし、これを公表することが私なりの弔いだと思うので、ここに公表することにする。
これは俊夫おじさんが生まれてから昭和40年くらいまでの人生を語ったもので、特に何かの役に立つものでもない。歴史的に重要な事実が含まれているわけでもない。しかし戦前を生きた人たちが、どんな風に人生を歩んできたのか、ということを考える時、その一例として何かの参考になるのではないかという思いで書き留めたものである。
↓リンクをクリックしてご覧ください(PDF)
『聞き書きによる「俊夫おじさん」の自分史』
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